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ボケについて

カメラ業界では、「ボケ」とは決して頭のナントカのことを言うのではなく、写りの表現に使う用語です。
ボケとは、被写体の前後にあるモノやシーンを意図的にぼかして撮影方法のことです。
ピントの合う範囲を「被写界深度」と言いますが、その被写界深度を利用した方法がボケです。

この「ボケ」と言う言葉がカメラ業界では世界標準で、海外では「Bokeh」と表します。
以前はこのレンズの特性である「ボケ」の美しさにこだわるのは日本人でしたが、現在は「Bokeh」と言う定義もできて海外のレンズのレビューでも「ボケ」の美しさを評価するようになりました。

 

レンズのF値と被写界深度とボケの関係

F値を小さくするとは、86.35.643.22.8のように「数値を小さくする」ことを言います。
F値を大きくするとは、2.83.245.66.38のように「数値を大きくする」ことを言います。

F値を小さくする(絞りを開ける)= 被写界深度が浅くなり(ピントの合う範囲が狭くなる)= ボケが大きい
F値を大きくする(絞りを絞る)= 被写界深度が広くなり(ピントの合う範囲が広くなる)= ボケが小さい

と覚えられると感覚でシーン状況に応じて変更できるようになります。

F2.8と5.6のサンプル

F8と16のサンプル
動物の描かれた置き石を撮影した4枚の写真を並べました。4枚それぞれの表現の違いがわかりますか?
被写界深度がそれぞれ違うためにボケの表現が絞り値がF2.8、F5.6、F8とF16では変わってきます。
下の写真は、この被写界深度を利用するとどのぐらいまでピントが合うのかを目安にしています。


フォーカスエリア
この写真はF16で撮影したもので、実際には置き石全体にピントが合っていますが、「被写界深度」の説明のために利用しています。

手前から2番目の魚の置き石にピントを合わせた状態で、「絞りと被写界深度」との関係を示してみました。
先ほどのF2.8からF16までの4枚綴りの写真で各F値のピントを確認してみてください:
F2.8 = 魚が描かれた緑色の置き石にだけピントが合う被写界深度です。
F5.6 = その次のキツネが描かれたクリーム色の置き石にもピントが届くようになりました。
F8 = そのさらに先のクジラの描かれた緑の置き石にもピントがあっています。だんだん一番手前の鳥の描かれた白い置き石もはっきりしてきました。
F16 = ピントは全体に行き渡って写真はボケから程遠い、くっきりとした印象になりました。

 

ボケを知って表現をさらに広げる

では、具体的にどのようにこのボケをうまく利用すれば良いのかを説明します。


求肥ボケ
F値の数が小さい = 背景のボケが大きい(被写界深度が浅い)= 被写体を引き立たせるポートレイト撮影などに有効
このような被写体を引き立たせるような撮影ではF1.4からF4ぐらいまでの絞りを利用すると良いかと思います。
背景が滑らかにボケて、お餅が(実際は求肥)がとても柔らかく見えますね!



桂離宮
F値の数が大きい = 背景もボケずに写る(被写界深度が深い)= 景色の写真で全体にピントを合わせるのに有効
景色、風景を撮影する場合はF5.6からF8を目安に絞りを設定して撮影すると良いかと思います。
ピントが全体に合っていて、クッキリ写った印象になりました。

 

絞りと焦点距離、被写体との撮影距離を頭に入れる

注意点としてカメラのセンサーの大きさやレンズによっても、同じ2.8のF値であっても被写界深度が違ってきます。
フルサイズの方がボケが大きいとは言われますが、マイクロフォーサーズでも明るいレンズは十分にボケは楽しめます。

とにかく絞りを利用しての表現はとても面白く、同一シーンで撮影した作品もかなり印象が変わってきます。
明るいレンズはシャッターチャンスが広がるだけでなく、表現の幅も広がるため撮影では有利です。

ボケを楽しむには明るいレンズ!各社標準域50mmのレンズはお手頃な物が揃っていますので、余裕があれば試してみても絶対に損はないと思います。
また、お手持ちのレンズで最大限のボケを作るには、そのレンズを開放値にしてテレ側(望遠側)で撮影すること。
例えば、F 5.6の開放値の300mmでピントが合う最短距離の2.5mまで近づくなどして、ズームレンズであれば最大ズームにして被写体との撮影距離を縮めることです。

写真撮影では様々な表現法がありますが、ボケの表現を意識して色々と絞り込んで好みの方法を作ってみてくださいね。

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